はじめに
こんにちは。キッシュです🧀
私は、私大から国立の大学院(某名門女子大)に外部進学しました。
私大から大学院を目指す人は周りにおらず、院試対策に非常に苦労しました。
しかし、院試(筆記試験)は予想以上に上手くいき、研究室の教授から「筆記試験がよくできていましたので、今後もこの調子で頑張ってください」
と、褒めていただける程の成績を残しました。
この経験を踏まえ、今回の記事では私が実践した、大学院入試の専門科目の対策方法についてお伝えします。
私の外部進学先について
私は、国立大学院一本に絞り集中的に対策しました。
落ちたらその時考えよう
という精神で必死に勉強していました。
選考方法は以下の通りでした。
試験の種類 | 内容 | 点数配分 |
---|---|---|
外国語試験 | TOEICのスコア提出 | スコアを100点満点に換算 |
専門試験 | 化学、生理・生化学、食品栄養科学分野 | 400点満点 |
口述試験 | 志望理由など | A・B・C・D |
この中で、最も力を入れるべきなのは、配点が高い専門試験です。
専門試験は、大学の特色が色濃く出ます。
もっというと、その大学の教授の専門分野について問われることが多いです。
例えば、アレルギーについて研究している教授は、アレルギーについて深く問う問題を作ることが多いです。
このような傾向は、内部生なら授業や定期テストを受けていれば簡単にわかるでしょう。
一方、外部生はその大学で授業を受けていないわけですから、教授のクセなど知りようがありません。
ただ、このハンディを乗り越える方法はありますので、一つずつ解説していきたいと思います!
1.外部進学を意識した時やること
過去問を眺める(まだ解かない!)
まず敵を倒すには、敵を知ることが大事です。
院試を突破するうえでまず最初にやるべきことは、過去問を見て、出題傾向を把握することです。
私の場合、過去問がHPに掲載されていたので、速攻印刷しました。
この段階でのポイントは、
「まだ解かない」ことです。
外部生の場合、専攻している科目は内部生と同じでも、受けている授業内容が全く異なります。
そのため、私が初めて大学院の過去問を見た時は、わからない単語や自分の大学では触れたことのない問題のオンパレードで、冷や汗が止まりませんでした。
この状態で過去問をむりやり解いても、焦るばかりでメリットはありません。挫折するかもしれません。
そのため、勉強を始める際は、まず、リラックスして過去問を眺めることから取り組むことをお勧めします。
教科書をメルカリで買う
外部生の場合、自分の大学で使っている教科書を、院試勉強で使うべきではありません。
必ず、志望する大学で扱っている教科書を全て買うことをお勧めします。
大学では、教授が執筆した教科書を授業で使うことが多いです。
そのため、同じ科目の教科書でも、書いている内容や掘り下げる分野が全く違うのです。
実例を挙げると、私の大学では、「食品学」という授業で化学構造式を用いることはほぼなく、教科書にもほとんど記載されていませんでした。
しかし、志望大学で使っている「食品学」の教科書には、化学構造式が頻繁に出現していたのです。
しかも、過去問では、食品成分の化学構造式を書く問題が頻出でした。
また、過去問はその大学で使っている教科書の内容からでることがほとんどなので、教科書さえあれば、過去問の模範解答を8割程度は作ることが出来ます。
教科書は、志望大学のポータルサイトで片っ端から調べました!
2.過去問を解く
分かるとこだけ過去問を解いてみる
過去問を眺め、教科書も揃えたら、いよいよ過去問を解きます。
しかし、ここで重要なのは
「分からない問題はいったん放置する」ことです。
分からない問題にずっととらわれていると、過去問全てを解き終えるのにかなり時間がかかります。
また、出来る問題から先に把握することで、「受かるかもしれない」という希望を持てるので、モチベが上がります。
ちなみに私の場合、この時点で分かる問題が少なすぎて、過去問3年分はすぐに解けました(笑)
教科書を見ながら模範解答を作る
分かる問題を解いたら、購入した教科書を見ながら模範解答を作ります。
まだ、この時点では
「内容を理解する必要はありません」
過去問と教科書を照らし合わせ、自分なりの模範解答をノートやルーズリーフに書きます。
模範解答を一気に作ってしまえば、後に過去問を解き直す際とても便利です。
教科書に印をつける
模範解答を作る際、過去問で出題された単語を教科書に印をつけると、出題傾向を把握するのにめちゃくちゃ便利です。
例えば、過去問3年分解いたあと、「食品学」の50ページに印が5つも付いているのに、120ページからは全く付いていないとします。
この場合、50ページに記載されている内容は出題されやすい一方、120ページからの内容はあまり重要ではないんじゃないかと予測することが可能です。
その結果、分野をある程度絞って効率よく対策することが出来ます。
3.苦手分野の克服
絶望的に出来ない科目を本腰入れて克服する
管理栄養士専攻の場合、3年生になっても1限からみっちり授業が入っていたり、定期テストに追われたり、かなり忙しいです。管理栄養士専攻でなくとも、3年の前期は、授業やバイトで忙しい方がほとんどなのではないでしょうか。
そのため、理解するのに時間がかかりそうな科目の対策は、夏休みに「一気にやってしまう」と後々かなり楽になります。
私は、有機化学・分析化学が大の苦手でした。なぜなら、大学の授業で習わない科目だったからです。
そこで、私は夏休み中にYouTuberの「YAKUZERO ヤクゼロ【薬剤師国家試験予備校】」さんの動画を見て、内容をある程度網羅しました。
ヤクゼロさんの動画は、ほとんど1本約20分なので飽きず、解説も丁寧で、初めて触れる内容でも原理からしっかり理解できることが出来ました。
今時はありがたいことに勉強系YouTuberがたくさんいます。
絶望的に出来ない科目がある場合、YouTubeに頼るのも一つの有効手段だと私は考えます。
苦手科目のノートを作る
私は、YouTubeを見ながら、ノートに重要なポイントをメモしていました。
そうすることで、内容が頭の中で整理できるのと、後で見返した時に動画の内容を思いだしやすいからです。
4.苦手分野を定着させる
苦手分野の理解を深める
①分かる問題を解き、
②模範解答を作り、
③絶望的に出来ない科目をある程度克服した後は、
過去問で分からなかった分野についての理解を深めます。
私の場合、教科書の該当部分を何回も読みました。
また、分かりづらい表現がある場合、自分の学校で使っている教科書やレジュメも確認して、理解を深めるようにしてました。
苦手分野のノートを作る
ノートを作るといっても、教科書の内容をそのまま書き写したりはしていません。
教科書の内容を踏まえ、「一目みて分かるように簡潔にまとめる」ことを徹底しました。
図や表でまとめるとさらにわかりやすくなります。
これは、私が実際に使ったノートの写真です。
5.仕上げ
関連分野の勉強をする
過去問の勉強を一通り終えた後は、
「出題された範囲の関連分野」の勉強をしました。
例えば、過去問で「アクリルアミドとは何か説明せよ」と、問われたとします。
過去問の勉強を行っていると、この問題はすんなり解けるようになるはずです。
ただ、初見の問題を解くためには、語句の意味を把握するだけでなく、知識をもう少し深めることが重要です。
例えば、アクリルアミドの生成経路を完璧に書けるようにしたり、有害物質であるヘテロサイクリックアミンやニトロソアミンについても一緒に勉強します。
そうすることで、分散されていた知識が上手く頭の中でまとまるようになり、違う角度から同じような問題が出題されても、解けるようになります。
過去問を追加でもらい復習する
私の場合、もともと5年分しか持っていなかったのですが、研究室訪問をした際に、先輩から追加で過去問をもらいました。
最終的に、計12年分の過去問を解き、模範解答も作成しました。
ここまで解くと、解いているうちに全く同じ問題がいくつもあったり、問題を見た瞬間答えが浮かぶものもありました。
苦手分野を一目見て分かるようにする
私は、12年分の過去問を解いた後、分からなかった問題と分野を、年度別にExcelにまとめていました。
これがそのまとめファイルの一部です。
このように、出来ない問題を可視化すると、苦手分野だけを徹底的につぶせますし、漠然とした不安も軽減します。
教科書の章末問題を解く
教科書(志望する大学で使ってるもの!)の最後の方に章末問題がある場合があります。
実は、院試では章末問題と似た問題がそのまま出題されることがあるため、やっておくとさらに安心です。
また、教科書に記載されている解答を見れば、過去問の答えや解法のヒントが得られる場合があります。
外部院試対策は早ければ早いほどいい
以上が、私大から国立大学院に合格した私の、専門科目の勉強方法です。
外部進学を目指す方にお伝えしたいことは、
「院試対策は早ければ早いほどいい」ということです。
外部生は、内部生よりも情報量が少なく、不利です。受けている授業内容も違います。
そのため、出来るだけ多くの過去問を入手し、内部生よりも多くの時間をかけて対策する必要があります。
もし、これを読んでくれているあなたが外部進学に興味があるなら、是非過去問をダウンロードしてみて下さい。
この記事が、あなたの勉強に役立つことを願います。
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