【大学院 外部生】研究生活を振り返ってみた -M1・6月編-

大学・大学院

6月 カラムと格闘

5月までにやったことをサラッとお話します。

4月⇒研究計画を立てる&酵素を作る
5月⇒カラムが届くのをひたすら待つ(実験なにもやってない)
キッシュ
キッシュ

いや、中身スッカスカで草

まあまあしょうがないです。実験器具が届かなければ実験なんてできません(笑)

6月は、5月までに蓄えたエネルギーを存分に使いカラムと格闘してたので、その戦闘記を書きたいと思います。

1回戦目

さて、ようやくカラムが届き、抽出物を分離する実験に取り掛かりました。

メモ
シリカゲルカラムクロマトグラフィーは、抽出物を極性ごとに分けることで物質を精製する方法です。そのために、カラムが必要だったのです。

とはいっても、学部時代コロナのせいで全く実験が出来なかったので、カラムを使うのは今回が初めてでした。

一方、実験動画を見た感じ、操作はさほど難しくなさそうだったので、実験自体1週間で終わるだろうと余裕ぶっこいていました。

だがしかし、設定した条件で溶媒をいくら流しても抽出物が全く出てこない事態に見舞われました。
抽出物の色は濃いオレンジなのですが、カラムだけがオレンジ色に染まり、溶媒は透明のままなのです。

3~4時間ずっとカラムとにらめっこして、今か今かと抽出物が降りてくるのを待っていたものの、結局実らず1回戦目敗退

先生と相談して、後日溶媒を変えて挑戦してみることにしました。

2回戦目

そして迎えた2回戦目。

キッシュ
キッシュ

1回戦目は落ちてくる溶媒が透明だったのに、今回は少し落ちてきてる!!


この調子で全部降りてくる事を期待したものの、、、

途中から雲行きが怪しくなり、また出てこなくなってしまいました。


カラムは綺麗にオレンジ色に染まり、肝心な物質は出てこず無念の2回戦敗退

そして私は考えました。


カラムで分離する前に、TLC(薄層クロマト)で抽出物が分離できる溶媒比を決定すべきだったと。
そこで、早速TLCを注文し、15種類くらいの溶媒を試して適切な溶媒比を決定しました。

3回戦目

そこで訪れた3回戦目。


TLCをやる前より明らかに抽出物が出てきてくれて、これでカラム実験に終止符を打てると考えていました。

だがしかし、カラムの上の方の抽出物がなかなか出てきてくれません。
よく見ると、抽出物に不純物が混ざりまくって、ホコリが溜まったかのようになってました。

これで私は悟りました。
抽出をミスって、要らない物質までカラムに乗せてしまった事を

こんな高分子が、カラムを通って出てこれるはずもなく、3回戦目も敗退

流石にこの時点で心が折れそうにはなってたのですが、なぜかカラムを嫌いはなりませんでした。

化学系の有名ブログや海外YouTubeで、シリカゲルカラムクロマトグラフィーの手順を何回も確認するうちに、気難しいカラムの事をだんだん愛おしく思えて来るようになったのです。

キッシュ
キッシュ

この時点でちょっとおかしくなってる。

後の実験が詰まってて、時間が無いので、何としてでも6月中にカラムの実験は終わらせたい。

しかも、一回のカラムで3時間は時間取られるからもう失敗したくない。

そんな思いで、またまたTLCで12種類の溶媒を検討して、これだ!!という溶媒比を見つけました。

4回戦目

TLCで再度条件を整えて挑んだ4回戦目。
抽出も今までで1番丁寧に行い、溶媒の注ぎ方にも最大の注意を払いました。(スポイトで少量ずつちまちま注ぎました)

その結果、溶媒と共に抽出物がしっかり出てきてくれて、勝利を確信しました。


だがしかし、またまた雲行きが怪しくなりはじめました。途中から溶媒が透明になり、出てきてくれなくなったのです。

流石に今回はもう少し粘ろうと思い、ダメもとで溶媒の極性を上げて見ました。

そうすると、カラムの色がパッと明るくなり、抽出物も出てきてくれるようになりました。
このまま粘ったら必ず全部出てきてくれるはず!と思いきや、次はコックを捻っても溶媒が出てきてくれなくなりました。

キッシュ
キッシュ

え?!さっきまで出てきてたやん!!!

コックの位置を微調整しても、ポタン、、、、、、ポタン、、、、、としか出てきてくれません。こんなんじゃ、夜が明けてしまう、、、、。

ここで諦めようかと思ったものの、わたくしはもうカラムで3回も失敗していて、試薬がかなり少なくなってきてました。

流石に3リットルの試薬を1ヶ月未満で使い切って、また先生に購入をお願いする勇気を持ってはいません。

私に残された道はたった一つ。
抽出物が出てきてくれるのをひたすら待つこと。

10mlの溶媒を集めるのに10分以上かかりながら、合計6時間かけてなんとかカラムを終える事が出来ました。

結果的に、一か月かけてカラムの実験に終止符を打つ事が出来ました。(笑)

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